金曜で1週間が終わっていた時が懐かしい・・・

  • 題名未定(第3回)

「ちょっとカレンさん! もうすぐ礼拝のお時間ですよ!?」
チラシを配っていた少女に、眼鏡をかけた少女が大声で声をかけた。2人の少女は2人とも同じ制服を着ている。
「あ、いいんちょ。何? 手伝いに来てくれたのー?」
カレンと呼ばれた少女は、眼鏡をかけた少女を見て一瞬ぽかんとなると、すぐに笑みを作ってぱたぱたと小走りで駆け寄る。
それを見た副委員長は溜息を1つつき、近付いて来たカレンの脳天に手刀を一発叩き込んだ。
「痛ーっ! 何するのさっ!」
「うっさい、黙れ! わざわざを強調するんじゃないわよっ!」
頭を抱えるカレンを見ながら、眉尻を吊り上げて副委員長は怒りを顕わにする。
「それに私があなたを手伝う訳ないでしょう。私はただ、あなたの無駄な活動を視察ついでに、もうすぐ礼拝の時間を知らせに来ただけよ」
「え? もうそんな時間?」
カレンは腕時計を見て目を見開き、副委員長に食って掛かる。
「やばいじゃんやばいじゃん! もう時間ないじゃん!」
「そうでしょうね。でもいくら今日が期限だからって、礼拝に遅刻は許されないわ。さぁ、行きましょう?」
足をずらして学校に体を向ける。が、カレンは困り果てた様子でチラシを抱えたまま突っ立って動こうとはしない。
「そうはいかないよぉ〜……。今の登校時間ぐらいしか向こうの学校の人を勧誘出来ないもん……」
「とは言ってもねぇ。――もう人通り無いじゃない」
「へ? あぅ〜……ホントだー……」
カレンは辺りを見渡す。副委員長の言う通り、確かに人通りは全くと言っていいほど無くなっていた。
「ま、駅に電車が来る時間は決まってるしね。人が来る波もそれと一緒だから。さっきのが始業時間に間に合う最後の電車だもの」
「そんなー……。あ、ちょっと待って! 下から人が来るよ!?」
「あら? 珍しいわね、こんなに波と差があるのに登ってくる人がいるなんて」
2人は坂の下から駆け上がって来る人影を見つめる。その姿は黒い学生服着込んだ男子だった。
副委員長は眼鏡に指をあててポジションを直し、カレンの方を向き声をかける。
「――じゃあこうしましょう。あれがラストチャンス。彼にだけ声をかけてはいいわ。でもそれで終わり。素直に礼拝に行きましょう」
「分かった。絶対、入部させるんだから!」
男子学生は息を切らしながら、必死で坂を駆け上がって来る。だが、彼は全く考えていなかった。目の前の2つの人影が彼の全力疾走を無駄にし、また彼は無駄な体力を使う羽目になる事を。
そして、やっと彼は辿り着いた。坂の頂上、巨大な門へと。
その瞬間、
「――あの! 学域研究会に入りませんか!?」
カレンが出せる最大の大声で、その足を止められてしまった――。



うわー、何で明日講義あるんだろ? マジで勘弁して欲しいです・・・。
宿題もいっぱい出てるしね〜・・・。まぁ日記での連載は何とか続けて行きたいですね〜・・・。
では今日はこの辺で〜。