取扱注意事項:日向に置かないで下さい

帰ったら爆睡オンリー・ザ・ブラッドマイヤー(何だそれ・・・)。
適当に頭に浮かぶ単語が後々重要になるのは未来の話。そんな感じで生きてます。時塔です。
まー何つーか、帰ったら寝てました。やはりガタ来てるな〜、自分・・・。
で、明日は祖父の法事なんですが、結局50回忌だそうで。・・・祖父って言っても、写真1枚(白黒)でしか見た事ないんだけどさ・・・。


  • 題名未定(第11回)

「それじゃ、説明するね〜」
さっきまでの調子に急に戻った花蓮に呆気に取られていた義和も、とっさに頭のスイッチを切り替える。一瞬思考が止まったのは何年振りだろう……、と感慨にひたりつつも、耳と脳の大半は花蓮の言葉に傾ける。
「学域研究会は、新風学園とアトリシア女学院からなる学校敷地、いわゆる学域に関する歴史調査、研究を主な活動とするクラブです。そんな訳で学域内を自由に行動する権利が理事長権限によって、与えられています」
「……いたって普通な活動内容ですね」
「そうね、いたって普通。新風にある全未確認研究会みたいにUFOを呼び寄せるサインとか書かないし、アトリシアのオカルト研みたいに悪魔召喚儀式もしないし」
(――ちょっと待て、そんな危ないクラブもあったのかよ……。まぁそれは置いといても――ハズレかな、ここも。全く面白さを感じない)
義和はそう思いながら、落胆する。が、花蓮には見られないように顔や態度には出さない。
と、花蓮がいきなり机から身を乗り出し、人差し指を義和の目の前に突き立てた。
「今、『何の面白さも無いな』って思ったでしょ?」
「え!? い、いや、全然!」
いきなり思っていた事をズバリ当てられ、焦って言葉が間々ならない。そんな様子を見た花蓮は席に座り直し、腕を組んで盛大な溜め息をつく。
「っはぁ〜……。――いやね、いいんだよ、それで。健全な今時の若者がだよ? 学校の歴史に興味があります! とか言われたらこっちがひくよ」
「――それじゃあ、何で先輩は今時の若者なのに、こんなクラブに入ってるんですか?」
義和の問いに、花蓮は待ってました、とばかりににやけながら顎に手を当て、わざわざ体をひねり、横目で義和を見た。その姿はイギリスの某名探偵を彷彿とさせる。
「それはだね、義和君。歴史調査は既に終わっているからなのだよ」
「調査が終わっている?」
「そうよ〜。ていうかね、歴史調査なんいうのはこ・じ・つ・け。実際はもっと面白い事を調査する為に、わざわざ理事長権限によって設立されたのよ、このクラブは――」
そう言う花蓮の大きい目が一瞬光ったように見えたのは、義和の気のせいではなかったのかもしれない――。