やっと梅雨入りですよ〜

  • 題名未定(第16回)

『それじゃ、放課後に新風学園の校門前に集合! 今日中に部員表出さないと廃部になっちゃうからね〜』
かなり重要な事柄をニッコリ笑顔で語っていた花蓮を思い出しながら、義和は1人孤独に校門へと向かっていた。
周りには授業を終え、ただ真っ直ぐ帰るのみのいわゆる帰宅部の人間が、朝のように流れを作っている。
そんな流れの中から、義和に声をかけてくる人間がいた。
「おーい、鐘平〜。お前も帰りかー?」
茶色が薄く入った髪をした少年、向井俊明が後ろから義和の肩に手を回した。
「――いや、一応クラブがある」
「クラブ? 何のクラブだよ。お前がどっかに入ったなんて始めて聞いたぜ?」
意外な答えに面食らった向井は、驚きを隠せずに問う。
「……学域研究会だ」
「学域研究会っ!? マジかよっ!」
向井はさっきとは比較にならないほどの驚きを体全体で表したかと思うと、ザッと義和から離れた。
「どうした? やっぱりあれか? 学域研究会には関わるなって奴か」
「と、当然だろ? あれに関わってるって知られて目を付けられるなんてやってられるか! だからあれだ。俺の前でその話をしないでくれ」
「話振ったのはお前じゃないか……」
クラスメートのリアクションに呆れつつ、義和は歩を進める。
「っていうかよ〜、鐘平。考え直せ。お前は何かに騙されてる。狐か、狸か、もしや――女じゃ無いだろうな! くー羨ましーっ!!」
話すにつれ大きくなっていく向井のリアクションは確実に周囲の目を引き付けている。さすがに義和も相手をするのが辛くなって来た。そしてやっとこさ、校門に近付いてきた。
よく見ると、人の流れは校門の横手にある柱を一様に見つめている。そこには鞄を両手で持ちながら義和を持っている花蓮の姿があった。
「――おい、あの子メッチャ可愛くねえか? すっげぇ、あんなのいるんだ。あーでもあの制服アトリシアじゃねえか。あんな所にいていいのかよ?」
向井がまた早口で自分の感想をすらすらと喋っていく。
だが、確かに花蓮は男子校の校門に立っているからというだけで注目されている訳ではなく、その美貌によってその注目を集めているのは紛れもない事実だった。
すたすたと義和は校門に向かい、そして急に向きを変えて花蓮の元へと向かう。いきなり進む向きを変えられて呆気に取られた向井は義和が美少女の元へと向かい、親しそうに喋りだしたのを見て、
「……鐘平、お前はやっぱり騙されてるんじゃねぇのか……?」
素直な感想を吐き、落胆に暮れるしかなかった――。



最近よく知らないで新しい漫画を買うという暴挙をやり始めたんですが、中々ハズレ無いもんで。
一昨日ぐらいに1冊また買ったんですが、これまた自分的にクリーンヒット。
一応気に入ってるのは↓2冊。
棺担ぎのクロ。~懐中旅話~ (1) (まんがタイムKRコミックス)

棺担ぎのクロ。~懐中旅話~ (1) (まんがタイムKRコミックス)

エアリセ (1) (DENGEKI COMICS (C147-1))

エアリセ (1) (DENGEKI COMICS (C147-1))

で、今日は電撃文庫舞-乙HiMEを買って・・・ってあれ? また金無くなって来た!?(馬鹿)
それにしてもアマゾンリンク面白いな〜。また使ってみよ。